MOCCAMASTER(モカマスター)の勧め

ライター: yasue

商品紹介

MOCCAMASTER(モカマスター)とは?

日本ではまだあまり知られていないモカマスターですが、ヨーロッパ諸国、特に北欧では有名なコーヒーメーカーです。

北欧は一人当たりのコーヒー消費量が多い事で有名で、世界ランキング2位フィンランド、3位デンマーク、4位ノルウェー、6位にスウェーデンとなっています。ちなみに1位はルクセンブルグ、5位がスイス。ドリップコーヒー発祥の地ドイツは7位にランクインしています。この結果を少し意外に思う人も多いのでは無いでしょうか。アメリカは国としての消費量は多いですが、一人当たりの消費量では20位で、日本は29位だそうです。

モカマスターはフィンランドやスウェーデンでは特に人気で、コーヒーメーカーの事をモカマスターと呼ぶ人がいるほど。アメリカでティッシュをクリネックス、セロテープをスコッチテープ、コピー機の事をゼロックスと呼んだりしているのと同じですね。

MOCCAMASTER(モカマスター)

日本でも結構前から輸入されていたようですが、弊社が代理店となって輸入を開始したのは確か2015年だったと思います。ちょうど多色展開がスタートしたころで、ドイツの展示会でずらりと並んだカラーバリエーションに一目惚れしてしまい、輸入する事となりました。

今年2022年にマイナーチェンジが行われましたので、新旧の比較も含めてモカマスターの魅力についてお伝えできればと思います。

 

テクニフォルム社とモカマスターKBシリーズについて

モカマスターを製造しているのはオランダのテクニフォルム社。1968年から電気式のコーヒーメーカーを作っています。今日ご紹介するMMKBGSLCTシリーズはKBG741と言うモデルの後継で1974年の発売以来50年近く、世界中のコーヒー好きに愛され続けているロングセラーです。当時から見た目は殆ど変わらず、基本性能も当時と変わりありません。

↑こちらはKBG741の画像。

テクニフォルムは常にスペシャルティコーヒー協会と深く関わっており、2014年からWorld Cup Tasters ChampionshipのSCA(スペシャルティコーヒーアソシエーション)公認マシンにもなっています。また、全てのテクニフォルム製のコーヒーメーカーは、European Coffee Brewing Center (ECBC)と言う、1971年発足のコーヒー抽出器具の性能をテストする非営利団体の定める抽出条件、構造基準をクリアしており、モカマスターにはその証のApprovedシールが貼られています。

モカマスター ロングセラーの理由

これだけのロングセラーになるには他にも理由があります。

モカマスターはとにかく丈夫で長持ちするのです。1968年からコーヒーメーカーを製造していると書きましたが、初期のモデルはボディがプラスチック製で、KBG741からアルミの押出し材に変更されました。当然ながらこの変更により価格は大幅に上昇しましたが、耐久性のある素材を使うと言う意識的な選択だったそうです。

オランダのアメロンレン(Amerongen)にある組立ラインでは、主に国内で生産された材料やヨーロッパの生産者から委託された材料を使用しています。同社は、リサイクル可能な材料を用いて機械を製造することに重点を置いており、不具合のある部品を簡単に取り外して交換できるようにすることで、廃棄物や汚染を最小限に抑えているのです。

良いものを長く使うと言う理念で作られているので、ロングセラーとなっているのです。

MOCCAMASTER(モカマスター)

性能/仕様

最大抽出量:1250㏄(10カップ)

抽出温度:92℃~96℃

抽出速度:約6分(6カップ/10カップの2モード)

保温プレート:シーズヒーター(80℃~85℃設定)

保証期間:購入から5年(業務用使用は2年)

基本的な使い方:ドリップバスケットに、台形のペーパーフィルターを入れて、挽いたコーヒー豆を入れます。コーヒー豆の分量に適した量の水をタンクに入れて、スイッチを入れるだけです。

実際にモカマスターを愛用してみて

ネットで検索すればいくらでも出てくる情報はここまでにして、実際に7年近く愛用して、私が思うモカマスターの魅力をお伝えしたいのですが、その前に一つ言いたいことがあります。美味しいコーヒーの味を決める最大の要因は、コーヒー豆の良し悪しです!どんなに丁寧にハンドドリップで淹れても、どんな高性能のコーヒーメーカーを使って淹れても、豆が悪ければ美味しいコーヒーにはなりませんし、逆に良い豆であれば雑に淹れてもそれなりに美味しいコーヒーになります。

私は味を左右するファクターは豆の良し悪し8で、淹れ方2くらいだと思っていますが、せっかく良い豆を買ったなら最大限美味しく飲みたいものです。モカマスターの最大の特徴は、どんな豆でも常に安定してその豆の味を最大限引き出してくれることにあります。

MOCCAMASTER(モカマスター)

モカマスターはこんな方におすすめ。

コーヒーの消費量が多い方

ハーフジャグモードであれば4カップ(500㏄)~6カップ(750㏄)で淹れられます。500㏄はマグカップ2杯分です。

夫婦で朝マグカップ1杯ずつ飲むとか、私の様に毎朝6カップ淹れて、2カップ飲んで4カップは保温ボトルに入れて会社に持って行くとか、来客時にコーヒーを出したい人など向きです。

 レストランやカフェ

珈琲カップで1杯~10杯、マグでも5杯一度に淹れられて、耐久性も高いので店舗で使用されているケースも少なくありません。業務用使用での保証期間は2年です。

 コーヒーの抽出方法に自由度を求める方

最近主流になりつつある、全自動コーヒーメーカーと違い、単純な作りである事と、カラフェを抜くと抽出がストップ(お湯は出続けます)する機能のおかげで、自分の好みで蒸らし時間の調整、浸漬式の選択など抽出方法の調整ができます。様々な設定が可能な高額な全自動コーヒーメーカーもありますが、不要な設定が多かったり、設定が面倒だったりで、結局モカマスターのようなマニュアル機の方が使い勝手が良いと思います。

コーヒー豆の比較テイスティングをしたい方

2014年からWorld Cup Tasters ChampionshipのSCA(スペシャルティコーヒーアソシエーション)公認マシンにもなっています。と前述しましたが、コーヒーの比較テイスティングには、毎回同じ条件で抽出を行う必要があります。ECBCの厳しい抽出条件の項目をすべてクリアしており、比較テイスティングに使用していただけます。

MOCCAMASTER(モカマスター)

モカマスター 各部の説明

単純な機能の割に高額に感じるモカマスター。もっと安い価格でいくらでも全自動マシンが買えますが、それでもモカマスターをお勧めしたい理由がいくつもあります。

ボディ


世にあるコーヒーメーカーの殆どはプラスチックか、高級機種でも薄いステンレス製の物が殆どです。

人間の目はとても優れていて、どんなにきれいに塗装やメッキされたプラスチックも、ピカピカに磨き上げられた薄いステンレス板も無意識的に見抜く力があります。モカマスターのボディは厚いアルミの押し出し材で作られており、長年使用しても劣化せず、その存在感は唯一無二です。

※画像はポリッシュドシルバーのボディ

ヒーター

心臓部のヒーターは銅製で強力です。抽出温度は室温が低い冬でも安定して92℃~96℃です。銅には殺菌作用もあり衛生面でも優位です。モカマスターと同じく92℃の抽出温度表記をしてあるコーヒーメーカーでも、実際は冬など

気温が低いと92℃に達しない温度で抽出されている物もあったりします。

温度が高すぎると苦みが増し雑味が出てしまい、温度が低すぎると酸味が強くなり過ぎます。

最近では意図的に抽出温度を低くして、酸味を出す手法を取る方もいますが、味のバランスは豆のブレンドとロースト加減で調整するのが主流で、最大限に豆の持ち味を抽出するには92℃~96℃が最適な温度です。

ドリップアーム

9穴のステンレス製アームでコーヒー粉まんべんなくお湯が行き渡ります。

前機種とは穴の位置は変わらないのですが、穴の形状が変わり、これまでより少しお湯がまんべんなく行きわたるようになりました。

ドリップバスケット


ドリップバスケットは、ドリップコーヒーを発明したメリタと同じ台形の1穴です。

カラフェ(コーヒーを受けるガラスの容器)を抜くと自動的にドリップがストップする構造になっています。

余談ですが、、、
自己流の浸漬式ドリップについて

カラフェを抜くとドリップがストップする機能を使って、浸漬式で淹れることができます。

モカマスターのハーフジャグモードでは4カップからしか対応していないので、私は3カップ以下淹れる時にこの方法で淹れています。4カップ以上だとドリッパーから溢れると言う理由もあります。

3カップ以内の豆をドリッパーに入れて、その容量の水で抽出します。カラフェは抜いた状態でスイッチを入れます。お湯が出切ったら好みの時間そのまま置いてください。私は2分~3分ほど置きます。

時間が来たらカラフェを差し入れて抽出して下さい。

モカマスターのカラフェの穴は小さいので、一気にカラフェを差し入れると蓋に当たって溢れてしまう事がありますので、横から覗きながらゆっくりカラフェを差し入れて、穴にきれいに落ちるように調整する必要があります。


浸漬式で淹れる方法は、もちろん取り扱い説明書に書かれている淹れ方ではなく、1杯とか2杯の少量を淹れたい時に私が考えついた方法です。あくまで自己流です!ので、メーカーに文句を言っても取り合ってはもらえません。蓋の穴の入り口をもう少し大きくしてもらえないか、テクニフォルムに申し入れしたい点です、、、

慣れてくると狙いを定めてカラフェを差し入れて、上手に落とすことが出来るようになるんですが、個人的には使いこなしてる感が味わえて悪くないかな、などと思ったりしてます 。あばたもえくぼってやつですね。

MOCCAMASTER(モカマスター)

カラフェ


カラフェにも他のコーヒーメーカーには無い特徴があります。

蓋の部分なのですが、蓋の真ん中からカラフェの底に向かって伸びるミキシングノズルがそれです。コーヒーを淹れるとき、最初に落ちてくるコーヒーは濃くて、だんだん薄くなっていきます。そうするとカラフェの中のコーヒーは均一な味になりません。ミキシングノズルで強制的にカラフェの底にコーヒーを落とすことで、カラフェの中のコーヒーの味を均一にします。暖かい液体が上に上がる性質を利用して、落ちてきたばかりの温度が高いコーヒーを強制的に下に落とすことで、カラフェ内に対流を起こしてカラフェの中のコーヒーを混ぜると言う原理です。単純な機能ですが非常に有効です。

保温ヒーター


カラフェの下には、シーズヒーターが入っていて、カラフェ内のコーヒーの温度が80℃~85℃に保たれる様になっています。保温ヒーターの役割は、淹れたてのコーヒーを適温に保つ事です。抽出時間は約6分半程度なので、その間にコーヒーが冷めてしまわないようにすることが一番の目的です。100分で自然に電源がオフになるようになっていて、その間保温はされますが、コーヒーは淹れたてが一番美味しいので、なるべく早く飲むことをお勧めします。

ハーフジャグモード


旧モデルからの改善点です。

これまで10カップで約6分の抽出時間の1パターンのみでしたが、それだと少量のコーヒーを淹れる際、抽出時間が短くなってしまっていました。これを改善する為4~7杯設定のハーフジャグモードでお湯の出る時間が遅くなるモードが追加されました。ハーフジャグモードもフルジャグモードでも抽出時間は約6分半です。(中細挽きの場合。)

アイスコーヒー

アイスコーヒーは日本人が考案した飲み方です。アメリカからやってきたコールドブリューみたいな売り言葉も時々聞きますが、これも日本人が考案した水出しコーヒーの英語訳です。

最近ではアイスコーヒーを飲む国も増えて来ました。モカマスターはホットコーヒーを淹れる事を考えて作られていますので、保温ヒーターがオフにできませんが、少し工夫すれば手間なく美味しいアイスコーヒーを淹れる事が出来ます。

アイスコーヒー(約10杯分)の淹れ方

1.コーヒー粉80g、水750~1,250gを準備。

※公式レシピはコーヒー粉56~64g(専用スプーン7~8杯分)、水750~1,250gが推奨。お好みで調整してみて下さい。

2.カラフェにいっぱい氷を入れます。

3.保温プレートを弱に設定し、電源スイッチを入れます。

4.抽出が終わったら、電源を切り、抽出されたコーヒーをよくかき混ぜ、お好みのグラスに注いでお召し上がり下さい。

確実に美味しくコーヒーが淹れられるMOCCAMASTER

毎年新しいコーヒーメーカーが出て来ますが、私は今使っている旧モデルを、マイナーチェンジ後のモカマスターに変えたいとは思っても、他のコーヒーメーカーに変える事はこの先無いと思います。1974年依頼のロングセラーである理由を分かって頂くには、使って頂くのが一番です。特別なオケージョンで高級な豆を買った時などは、ハンドドリップもしますが、毎日飲むコーヒーは気軽に確実に美味しくコーヒーが淹れられるモカマスターです。

※取説の内容で見逃しがちな記述※

取り扱い説明書には書いてあるのですが、ドリッパーを本体から抜く際は、必ずドリッパーの蓋を外してから抜いてください。蓋を外さずに無理に引き抜くと、ドリッパーを抑えている爪が折れてしまいます。

お気をつけ下さい。

最後に。
コーヒー抽出について知っておくと良い基本

味を表す基本的な種類には「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「うま味」の5つがありますが、代表的な味覚は「苦味」と「酸味」です。抽出条件による味の変化を覚えておくと、応用が利きますので、是非これだけ覚えてください。

1.挽き目

挽き目が細いほど苦みが出て、粗いと苦みが抑えられて酸味が増します。

2.湯温

湯温が高いと苦みが出て、低いと苦みが抑えられて酸味が増します。(湯温が高すぎると雑味が出ます。)

3.ロースト具合

深煎りだと苦みが出て、浅煎りだと酸味が増します。

この3点だけ覚えておくと、コーヒーを愉しむのにとても便利ですよ。

Writer Profile

yasue

バッグのメーカー問屋から、十数年前にワイ・ヨットに転職。商品部仕入担当を経て現在は輸出営業担当。 カナダとフランスにそれぞれ4年半ほど在住経験あり、社内では少し変わり者扱い。 最新の物にも興味はあるが、どちらかというと大切に長く使える物が好き。

関連記事

特集記事

TOP